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ギターの楽器と奏法研究と教室


by eddyan
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プロギターリストの音作り#1(Blues Guitarist)

プロ。と言っても、本当に世界のトップに君臨するギタリストのアンプセッティングの話しです。
僕が今までステージのスタッフとして日本のツアーを一緒に廻った偉大な方達です。
B.B. KING、Buddy Guy、Rory Gallagherのアンプセッテイングを書きましょう。
それは簡単です。
B.B. KINGは普段はGibsonのLABというAMPを自分では所有して使用しています。
ですが、大抵の海外アーティストはそうですが、AMPは持って来ないで、日本でレンタリします。手配で海外からB.B. KINGの為にはGIbson LAB AMPを用意して欲しいとのオーダーが来ました。それに対して、もう生産されておらず、レンタル機材としてGibsonのAMPは無いので、もしどうしても必要でしたら、持って来て下さい。と返事しました。
すると、ではFender Twin Reverbを2台用意して下さい。と連絡があり、Fender Twin Reberbを2台用意しました。確か'70年代の銀パネルのAMPです。
セットの位置はステージセンター。B.B. KINGの後ろに2台並べて置きます。
FenderのAMPにはAMPを斜めに立てる為のスタンドがAMPの横に付いています。
それを使い、斜めにしてスピーカーがちょうどB.B. KING本人に向くようにセットしていました。
そして、AMPのセッティングですが、リバーヴ、トレモロなどのいわゆるエフェクト系のツマミは0、その他のヴォリューム、トレブル、ミドル、ベース、等のツマミは全てフルです。
ギターはシールドケーブルで直結です。ペダル類は何も使いません。
彼はリハーサル、サウンドチェックは一切しません。
それどころか、会場にお客さんが入場した後に会場に入って来ます。
そして彼のアシスタントがギターを持って来ます。
昔からのやりかたなんでしょうが、チューニングもせず、アシスタントが本番の5分前にギターをステージに持って行き、スタンドに立て、ケーブルを繋いで、鳴るかどうかのチェックだけします。
そしてB.B. KING は、最初の2曲をバンドだけで演奏した後に本番に出て行って、1曲目にチューニングをしながら弾き、そこから彼のコンサートがはじまるという形です。
試しにやってみるとわかりますが、Fender Twin Reberb2台をフルで鳴らすのです。とんでもないほどの爆音です。
彼とAMPの距離は2メートル離れているかどうかくらいです。
これをフルでセミアコを繋いでギターのヴォリュームで音量のコントロールしています。僕は何年かに渡って一緒に日本のツアーを廻りましたが、ハウリングを起こしているのを聴いた事がありません。
恐るべきコントロールです。もちろんギターソロを弾くときはギターもフルです。
さすがKINGというしかありません。






次にBuddy Guy。この方はFender Bass Manを2台、自分の斜め後ろにセットしています。やはり全てフルです。
Buddy GuyはAMPとギターの間にWAHペダルを繋いでいます。
Fender Stratcasterを繋いでいますが、やはりギターのヴォリュームでコントロールしています。

そして、Rory Gallagher。最後に日本に来日した時ですが、彼は自分の愛用のマーシャル、45WのコンボAMPを使用し、そこからさらに1960スピーカーにも繋いで使用していました。
それをRory Gallagherも全てのツマミをフルです。やはりギターのヴォリュームでコントロールし、バッキングの時は少し音を下げていて、ソロの時にフルにします。
僕はリハの時に彼のアンプの真ん前で聴いていましたが、もの凄い音圧でした。好きな人にはたまりません。天国です。

彼らに共通しているのは、会場が小さい場合でもセッティングは決して変わらないという事です。
それはすこしずつ音質は違うものの、ギターとアンプをフルで鳴らして、あの分厚いナチュラルなオーバードライブサウンドを作っており、セッティングを変えると音質が変わってしまうからです。そしてそのセッティングでの音が彼らの音だからです。
それにしても、ハウリングを起こさないそのコントロールは本当に見事なものです。

正直、音響のスタッフは嫌がるでしょうが、シュミレーションエフェクトなどが開発されている現代でも、これでしか出せない音があります。そして本当のフルの音を聴くと、シュミレーションの音がいかに駄目でウソくさい音かがわかります。
数字によるデータではないんです。本当に違います。

一度、機械に頼らず、本当のオーバードライブサウンドを聴いてみる。試してみることをおすすめします。
もしペダル機材を使って音を作るにしても、本物を聴いてから作ると違うはずです。
by eddyan | 2008-08-09 02:48 | ギター教室(総合)